report: lounge logue 02

2011年 10月 31日   /   lounge logue, report
IMG_6020

10月30日(日)、前回と同じくゼロベースを会場に2回目のlounge logueをおこないました。

この日おまねきしたのは、宮城県登米市にあるCafe GATI(ガティ)の柴田道文さん。2009年、10年と登米であった「農MUSIC 農LIFE」をしかけた人物でもあり、接骨院の3代目でもある柴田さんに、これまでの経緯や日々の仕事ぶり、今の状況などを詳しく聞きました。

そもそも今回およびしたのは『いま、地方で生きるということ』(西村佳哲/ミシマ社)に登場していたことがきっかけで、読後なにかものたりない気持ちがあり、西村さんに来てもらおうと相談したところ、むしろ本に出ている人に話をもっとしてもらうほうが良いのでは?というところからでした。あの本は結構売れているとも聞いていたので、おそらく同じように感じた人が参加してくれるだろうと思い、告知にもそのことは書きましたが、意外にも集まった人にあの本を読んでいる人はほとんどなし。カフェや農業に興味があったり、地元が登米だったりした20名ほどでした。

柴田さんの話は、その語り口もあいまって非常に率直で、カフェを開業するときに銀行に資金を借りに行ったときのことや、地元の人の関わりの少なさへの悩みなど、きれいごとだけではすまない日常を知ることができ、また同時に、やはりそこに静かながらしっかりとした軸が通っていることにあらためて驚かされました。
そのひとつは、終了後に立ち話のなかで聞いたこと。今カフェの中心になっているスタッフがいなくなったら、閉めるかどうか考える。それがだめならコーヒーだけにしてしばらく考えながらどう続けるか考える。だって、彼らなしでは立ちゆかないし、違うものになってしまうだろうから、という話です。続けるということに対して、こう素直に考えるのはそうできない気がします。自営業か組織で仕事をしているかなどの違いはあるかもしれませんが、往々にして今やっていることを大事しようと思うほど、どうやって継続するかを先に考えがちではないでしょうか。柴田さんの語りは決して洒落た感じでも流ちょうでもなく(と言っては失礼ですが)、しかし、お洒落じゃないけれど格好良い、としか言いようのないストレートさがありました。